Hiroo | Tokyo, Japan

　東京広尾の和食レストラン。店舗のコンセプトでもある「時の移ろいを名残惜しく思う日本独自の美意識」を表現するに当たり、「乱れ千本格子」と名付けた木製引き戸の「格子密度」を変化させていく事で、外部からの視線をコントロールしながらも、内部からの視界を遮ることなく採光に考慮したデザインとしています。前面道路の桜の咲く季節などには、すべての引き戸を開放し、内部と外部に繋がりをもたせてることもできます。庇は三次元による設計で行い、垂木内部を刳り抜き、金物を仕込む事で伝統的な庇を再現しながら、長暖簾掛けと兼用することに成功しています。暖簾に描かれている梅のロゴデザインのグラフィックは時計の針をイメージし我々でデザインしました。そして我々、自らもDIY による工事に参画しながら設計、施工することで施工に関わっていただいた職人さんと試行錯誤をしたり、地域の人々に声をかけていただきながら施工でき、繋がりを生むデザインを体感することができました。施工後は、数々の雑誌などで紹介されています。